リノベーション費用の相場まとめ｜費用を左右するポイントとは
2023/05/15
コラム
「リノベーションをしたいけど、どのくらい費用がかかるのか不安」など、リノベーションの費用について悩んでいる、費用相場を知りたいと思っている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、リノベーションにかかる費用の相場を、マンション・一戸建てでそれぞれ解説していきます。また、リノベーションにかかる費用の振れ幅が大きい理由や、リノベーションをする際に利用できるローンについても説明していくので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそもリノベーションとは
リノベーションとは、古くなった内装や設備を元通りの状態にするリフォームとは異なり、新たな機能を加えたりデザインを一新したりするなど、建物を改修して新しいものに生まれ変わらせることをいいます。
リノベーションを行うことで、新たな価値が生み出されるのです。リフォームよりも大掛かりな工事になるケースが多く、以前の建物の面影が全く残っていないという例も少なくありません。
リノベーションには、フルリノベーション、部分リノベーション、表層リノベーションなどがありますが、代表的なものとしてはスケルトンリノベーションが挙げられます。スケルトンリノベーションは、構造体のみを残して住宅に備わっている設備や内装を全て新しくするものです。
リノベーションの種類については、「中古マンションのリノベーションにかかる費用や流れを詳しく解説」の記事をご参照ください。
リノベーションにかかる費用の相場
基本的に、リノベーションはリフォームよりも大規模な工事になるため、費用もリフォームに比べると高くなります。ただし、新築住宅を建てるよりは安く済むことが多いので、あえて古い中古物件を購入してリノベーションを行うという人も少なくありません。
リノベーションにかかる費用はまちまちですが、1㎡あたり15万円から20万円程度が相場とされています。もちろん、広さや間取り、立地、使用する建材などによっても変わってくるので、正確な費用を知りたい方は業者に見積もりを依頼したほうが良いでしょう。
リノベーション費用の内訳
リノベーションで発生する工事には、下記のような内容が挙げられます。
- 解体
- 耐震補強
- 断熱補強
- 電気配線
- 外装
- 内装
- 水回り設備の交換
リノベーションでは主に、これらの工事に関する費用がかかります。建物の劣化状況やリノベーション内容によっては、必要とされない工事もあるでしょう。その場合は、必要とされない工事の費用がかからなくなる分、見積もり金額も安くなります。
また、マンションやアパートでは外壁などの工事はできないため、その分の費用はかからないものと考えて良いでしょう。
リノベーションは状況によって工事内容や費用が変わるので、より詳細な費用を把握するためには事前の見積もりが重要になります。
マンションの場合
マンションのスケルトンリノベーションを行う場合の費用相場は、1㎡あたり15万円〜20万円程度です。専有面積が60㎡の部屋であれば、900万円〜1,200万円程度を目安と考えておくと良いでしょう。
しかし、マンションの場合は、元々の構造によって間取りを大きく変えられるかどうかが異なります。間取りが変えられないマンションでは、水回りの設備や内装を一新する工事が中心になるため、比較的費用が抑えられるでしょう。
間取りを変更する場合は、配管や電気配線の工事も必要になるので、場合によっては1,500万円ほどかかる可能性もあります。
一戸建ての場合
一戸建ては、建物の増改築、外壁・屋根の塗装・門扉・エントランスの外構工事など、工事内容の自由度が高いため、マンションよりも費用相場を出すのが難しいです。かかる費用はケースバイケースで、行う工事が多くなればなるほど費用も高くなっていくでしょう。
水回りや内装の工事だけであれば700～1,000万円程度でできる場合もありますし、外装や耐震性・外壁補強などもまとめて工事をすると2,000万円以上かかる場合もあります。
まずは、どこをリノベーションしたいのか、どんな工事をしたいのかを決めて、業者に見積もりを依頼してみてください。
リノベーション費用の振れ幅が大きい理由
リノベーションにかかる費用は振れ幅が大きく、300万円といった少ない予算で済むこともあれば2,000万円以上かかる場合もあります。個々の状況によって費用は大きく違うため、一概にいくらかかるとはいえません。では、なぜここまでリノベーション費用の振れ幅が大きいのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
地域・立地状況
東京都や大阪府などの都心部は地方に比べて物価が高く、人件費も高い傾向にあります。そのため、地方で工事を行うよりも都市部で工事を行うほうが、費用がかさみやすいです。
ただし、都心部ではリフォームやリノベーションを専門に行う業者などもあるので、そういった業者を選んで依頼すると、人件費を含めたリノベーションの費用を抑えられることもあります。
また、住宅密集地に家があって家の近くに車が停められない、狭小地で作業するスペースが十分に確保できないなど、家の立地状況も費用に影響します。施工会社によっては追加料金を必要とする場合もあるため、業者選びをする際は注意してください。
メンテナンスの有無
リノベーションの費用は、建物のメンテナンス状況によっても変わってきます。例えば、全くメンテナンスを行っていない建物の場合、外壁にひび割れがあって雨漏りなどが発生している可能性があります。雨漏りは建物にとっては大敵で、建物の内部に侵入した雨水が建物全体を劣化させているケースもあるのです。
そうなると、劣化した部分の大規模な修繕工事が必要になるので、費用も高くなってしまいます。反対に、定期的にメンテナンスが行われている建物であれば、費用を抑えられる可能性が高くなります。
デザインや設備のグレード
デザインや設備にこだわって高いグレードのものを選ぶと、その分リノベーションの費用も高くなります。住宅設備にはそれぞれグレードがあり、グレードが高いものほどデザインが洗練されていて機能面が充実しているのです。
ショールームなどで設備を選ぶと、どうしてもグレードの高いものが良く見えて、ついグレードを上げてしまったという人も多くいます。
費用をできるだけ抑えたい人は、グレードが低いものを選ぶのが効果的です。住宅メーカーなどで売れ筋のものは大量生産されているので割安になることが多いですが、数が少なかったり海外から輸入するような設備だったりすると割高になってしまいます。
また、安いからといってグレードの低い設備だけを選んでいると、後悔してしまう可能性もあるでしょう。自分に必要な設備を見極めて、必要な分だけ取り入れるようにすると良いです。
施工内容・施工面積
リノベーションの場合、施工する面積が広ければ広いほど費用が高くなる傾向にあります。面積が広いとその分だけ必要な資材や作業の手間が増えますし、作業する手間が増えると人件費に反映されるため、費用が高くなるのです。
また、水回りの移動などは、給排水管と電気配線の工事も必要になるので、その分の工事費用が高くなります。他にも、一軒家で玄関の位置や階段の位置を変えたいなどといった場合にも、大幅に構造を変える必要があることから、費用が膨大になりやすいです。
予算とのバランスを考えながら工事内容を見直すようにしましょう。
業者ごとの費用の違い
リノベーションの場合、依頼する業者によっても費用が変わってくるのです。低価格を売りにしている業者があれば、高価格で高品質なサービスを売りにしている業者もあります。
また、古民家のリノベーションが得意、マンションのリフォームやリノベーションが得意など、業者ごとに得意分野もさまざまです。業者の苦手な分野で依頼するよりも、得意分野で依頼をしたほうが費用が安くなりやすいですし、クオリティも高くなります。業者に依頼をするときは、その業者の得意分野も確認しておきましょう。
リノベーションで利用できるローン
リノベーションにはまとまった資金が必要なので、ローンを利用したいと考えている人も多いでしょう。特に大掛かりな工事になると、自己資金で工事費用をまかなうのは難しいです。ここでは、リノベーションで利用できるローンについて解説していきます。それぞれの特徴を紹介するので、ローンの利用を検討している方はぜひご覧ください。
リフォームローン
リフォームローンとは、その名前の通り住宅のリフォームに使えるローンを指します。リフォームローンは、1,000万円程度まで借り入れが可能なので、1,000万円以内でリノベーションを行う際に利用されるケースが多いです。
1,000万円以上のリノベーションをする場合でも、足りない分は自己資金でまかなえるのであれば、リフォームローンの利用も検討してみると良いでしょう。
リフォームローンは銀行などの金融機関の審査には通りやすいですが、金利は住宅ローンに比べると高めに設定されています。無担保型のリフォームローンもあり、返済期間は15年から20年と短めです。
住宅ローン
中古住宅を購入してリノベーションを行う場合には、住宅ローンが利用可能です。住宅ローンは住宅を購入するためのローンで、自分で住むための家を購入することが条件となっています。賃貸に出して家賃収入を得たいなど、自分で居住する目的での購入ではない場合は利用できないので注意してください。
住宅ローンは担保が必要な有担保型で、数千万円の高額な金額も借り入れることができます。返済期間は最長で35年、リフォームローンに比べると金利は低めです。
リノベーションを進める流れ
ここまで、リノベーションの費用相場や利用できるローンについて解説しましたが、実際にリノベーションを行う場合には、どのような流れで進めれば良いのでしょうか。ここでは、具体的なリノベーションの流れと進め方について紹介します。
リノベーションの内容を考える
リノベーションを依頼する前に、まずはどんな住まいにしたいのかを考えて、内容をまとめる必要があります。リノベーション後の生活をイメージし、やりたい部分を一つずつピックアップしていきましょう。
水回りを綺麗にしたい、庭でガーデニングがしたい、書斎を作りたい、家事がしやすいようにしたいなど、理想の住まいを思い描き、それに必要な工事内容を具体的に挙げていきます。ライフスタイルをじっくり見つめ直して、現在だけではなく将来のライフプランを考えた上で検討しましょう。
予算内に収まるように優先順位を決める
リノベーションでやりたいことを全部詰め込んでしまうと、費用が高額になるのは避けられません。場合によっては、新築住宅を建てるのとほとんど変わらない費用がかかってしまう可能性もあります。
そのため、無駄に費用をかけてしまわないように事前に予算を決めて、予算内に収まるようにやりたい工事の優先順位を決めることが大切です。何が譲れないポイントなのか、大切にしたい部分をしっかりと見極めてください。
また、お金をかけたい部分と削っても良い部分を明確にし、メリハリをつけると予算内に収めやすくなります。費用を削ってばかりではリノベーションをしてから後悔する場合もあるので、ここはこだわりたいという部分にはお金をかけるようにすると、満足度が上がります。
リノベーション会社を決める
リノベーション会社を決める際には、事前に情報収集をして会社ごとの得意分野や施工実績などを把握しておくことが大切です。会社によって得意分野が違うので、自分の工事したい内容が得意な会社や自分の理想の家のイメージに近い施工実績がある会社などを選ぶようにしましょう。
施工実績が豊富なところであれば、色々な選択肢を提案してくれるので、理想の家にピッタリなプランを提示してもらえるはずです。
予算を伝えてプランを提案してもらう
リノベーション会社を比較検討してある程度絞り込んだら、見積もりを依頼して、具体的なプランを提案してもらうようにしましょう。その際に、予算はいくらとはっきり伝えておくと、予算に合ったプランを提示してもらえます。
見積もりを依頼するときは、1社だけではなく複数の会社に依頼するのがポイントです。そのほうが、金額だけではなく工事内容なども比較検討しやすいですし、より自分のイメージに近いプランを提示してくれた会社を選べます。担当者の態度や対応なども比較できるので、信頼できるところを選びましょう。
ローンの事前審査を受ける
リノベーションでローンを利用する場合には、事前審査を受けておく必要があります。金融機関のローンの審査は、勤続年数や年収、年齢などによって総合的に判断されます。
事前審査を受ける場合には、借入額を明確にしておくことが大切です。金額が増えると審査は一からやり直しになるので、プランが変更になって借入額が増えると審査に通らないこともあります。リノベーション会社の中にはローンの相談にのってくれるところもあるので、一度相談してみるのもおすすめです。
仮住まいを用意する
リフォームの場合には住み続けながら工事をしてもらうこともできますが、広い範囲の工事を行うリノベーションの場合には、住み続けながら工事を進めてもらうのは難しいです。特に、間取りを変更するような大掛かりな工事の場合、荷物がない状態にする必要があります。
そのため、リノベーション工事をするときには、仮住まいを用意しておかなければいけません。仮住まいは賃貸住宅を借りたり、マンスリーマンションを利用したりするケースが多いです。近くに実家がある人は、一時的に実家で暮らすという人もいます
家財道具や荷物が多い場合にはトランクルームに預けたり、引越し業者の手配をしたりといった工程も必要です。仮住まいの費用や引越し費用も必要なので、予算にはそういった費用も組み込んでおきましょう。
工事を開始してもらう
仮住まいに引越しを終えたら、工事が開始します。リノベーションの期間は1ヶ月から2ヶ月半程度で済むことが多いですが、大掛かりな工事の場合には3ヶ月程度かかると考えておいたほうが良いでしょう。
リノベーションの場合、工事が始まってから中の劣化が発覚して予定通りに工事が進まないというケースもあります。そのため、定期的に進捗状況を確認しておくのがおすすめです。
まとめ
リノベーションの費用はケースバイケースで、工事内容や家の状態などによってかなり幅が広いです。300万円程度で済む場合もあれば、2,000万円以上かかる場合もあります。特に、工事内容の自由度が高い一軒家は、費用に差が生まれやすいです。
自分の家をリノベーションする場合の費用を詳細に把握したい人は、業者に見積もりを依頼したほうが良いでしょう。
リノベーションを依頼する会社にお悩みの方は、ぜひ山吉吉田にご相談ください。豊富な実績を持ち、お客様のご要望に合わせたリノベーション内容のご提案をしています。ご相談はお問い合わせフォームから受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。
