キッチンリノベーションまとめ|種類・配置・レイアウトを詳しく紹介
2023/04/28
コラム

キッチンをリノベーションしたいと思っていても、キッチンにはさまざまな種類があるため、どれが自分の家に合っているものなのか悩んでしまいますよね。

そこでこの記事では、キッチンの配置・種類・レイアウトなどをまとめて紹介するとともに、選び方のコツなども解説していきます。キッチンのリノベーションを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

キッチンの配置

キッチンは一度配置すると変更するのが難しいので、配置後に思っていたのと違う、思っていたよりも使い勝手が悪かったとなると、後々大変になります。そうならないためにも、配置は事前によく考えておかなければいけません。

しかし、そもそも配置方法について知らないと、どのような配置が良いのかの検討もできませんよね。ここでは、キッチンの配置方法を3つ紹介していきます。部屋の構造によっては配置できないキッチンもあるので注意してください。

アイランド

アイランドキッチンは、壁に面している面がないタイプのキッチンです。島のように独立したレイアウトをしていることから、アイランドキッチンと呼ばれています。

奥まったキッチンと違って広々とした空間が確保されていて開放的で、キッチンからリビングを見渡すことも可能です。そのため、子供や来客とコミュニケーションを楽しみながら、料理やお茶の用意ができます。

キッチンの四方から往来ができるので、家族と一緒に調理も楽しめて片付けもしやすいです。見た目もオシャレでスタイリッシュなデザインと好評な配置でもあります。

一方で、相応の広さの室内でなければ設置が難しいというのがデメリットです。

ペニンシュラ

片側だけが壁に面している配置のキッチンです。半島のように飛び出して見えるタイプのキッチンであることから、英語で半島の意味を持つペニンシュラと呼ばれています。

片側が開いていて解放感が得られるなど、アイランドキッチンの要素を取り入れつつも、広いスペースにしか設置できないというアイランドキッチンのデメリットを打ち消している配置です。

リビングとつながった対面型のキッチンで、家族との会話もしやすい仕様となっています。アイランドキッチンのように四方が開放されていないため、ゴミ箱などの来客には見られたくないものをキッチンの奥に隠しておくことも可能です。

壁付け

壁付けキッチンは、前面が壁に面していて部屋が広く使える配置となっています。ウォール型キッチンとも呼ばれており、日本ではこのタイプのキッチンが主流です。キッチンが壁際にある分リビングのスペースが広く取れるため、ダイニングテーブルなどを置きやすいです。

構造的にキッチンが丸見えになってしまうので、気になる方はすだれや間仕切りを設置すると良いでしょう。家族とのコミュニケーションは少々取りづらくなりますが、料理に集中したい方や一人暮らしの方などにはおすすめです。

キッチンの種類

ここまで、キッチンの配置について解説しましたが、キッチンは配置だけでなく種類もさまざまです。ここでは、キッチンの種類を4つ紹介していきます。

  • I型
  • II型
  • L型
  • U型

見た目や形のデザインも大事なキッチンですが、長期間に渡って利用するものなので、使い勝手や利便性の良さも重要です。キッチン選びに失敗しないため、実際にどう使うかを思い浮かべながら、どの種類にするか選んでみてください。

I型

I型キッチンは、コンロと流し台、調理台の3つが横並びになった種類です。対面式と壁付けキッチン両方で使える型で、マンションなどに最初から設置されていることが多い種類でもあります。

元々家にあるキッチンと同じ型でリノベーションする場合は、システムキッチンを取り換えるだけで済むので費用を抑えられます。調理の際も横に動くだけで良いので、無駄な時間を取られず家事の時短にもなるでしょう。

コンパクトな種類のため、一人暮らしの方が使用するキッチンとしても最適です。

II型

Ⅱ型キッチンは、コンロと流し台のキャビネットが横並びになった種類です。冷蔵庫の置く位置を工夫すれば、動線をよりスムーズにすることができるでしょう。キッチンであちこち動く必要がなく、効率的に家事を進められます。キャビネットが2つある分、他の種類のキッチンよりも収納が多くできるのもメリットです。

一方で、流し台で洗った食器などをコンロ台まで移動させる際に水が床に滴ってしまうことが多いというデメリットもあります。そのためⅡ型は、床の材質が水気に弱い場所での使用には適していません。

L型

コンロと流し台のキャビネットがL字型に向かい合って置かれている種類のキッチンがL型で、対面式と壁付けキッチンの双方に配置できます。コンロと流し台が面していて調理がしやすいのが特徴です。

L字型の角の部分が無駄なスペースになってしまうのが欠点ですが、普段あまり使用しないものやスペースを取るものを置くなど、うまく工夫すれば役立つスペースになるでしょう。さらに、L型は奥行きもあるため、部屋の幅に注意して選ぶようにしてください

また、L型は冷蔵庫をどこに置くかによって動線が大きく変わってしまいます。冷蔵庫に行くにはキッチンを出ないといけないなんてことにならないよう、配置には注意しましょう。

U型

U型は、キャビネットがコの字型になっている種類のキッチンです。コンロや流し台を好きな位置に置ける上に、キャビネットが3つある分、調理するスペースが広く取れます。収納場所を多く確保できるのもメリットです。

しかし同時に、設置するのに大きなスペースが必要というデメリットもあります。部屋によってはキッチンが大部分を占めてしまうため、広い部屋でなければ配置できません。

また、L型キッチンと同様、角の部分が無駄なスペースになりやすいです。スペースを効果的に使うためには、食器を収納するラックなどを置くと良いかもしれません。

U型キッチンは他のキッチンより費用が高いので、予算を検討した上で決めるようにしましょう。

キッチンのレイアウト

キッチンのリノベーションでは、配置や種類の他にも注目すべき点があります。それが、キッチンのレイアウトです。ここでは、キッチンのレイアウトをそれぞれ見ていきましょう。

  • オープン型
  • セミオープン型
  • 独立型

使いやすいキッチンにするためには、各レイアウトの特徴やメリットデメリットを把握しておかなければなりません。3つのレイアウトの特徴を紹介するので、比較してリノベーションの参考にしてみてください。

オープン型

オープン型は、キッチンとリビングの間に仕切りのないレイアウトです。開放感があって室内が広く感じやすく、ゆとりのある空間になるので、家事をしながら家族と会話を弾ませたり、一緒に調理したりするのに向いています。

しかし、キッチンからリビングが見えるというのは同時に、リビングからもキッチンが見えやすいということです。キッチンが散らかっている場合にもリビングから見えてしまうため、キッチンを常に整頓しておかないと、急な来客の際に困ってしまいます。

また、料理をしているときの匂いがリビングにそのまま届いてしまうのもデメリットです。揚げ物をした際の油の匂いなどが部屋に充満して、カーペットやソファに匂いが付いてしまう可能性があります。

セミオープン型

セミオープン型は、吊戸棚などでリビングとキッチンを仕切っているレイアウトです。コンロや流し台の前方に、20cm程の仕切りがあるキッチンもセミオープン型のレイアウトの一種となっています。

オープン型に比べれば開放感はありませんが、キッチンからリビングを見ることができて、調理中などに家族と会話ができる点は変わりません。仕切りがあるため、オープン型のようにリビングから散らかったキッチンが丸見えになるといったデメリットもないです。

独立型とオープン型、2つの利点を合わせたレイアウトといえます。ただし、オープン型と同じく、料理中の匂いや煙がリビングに充満してしまうという点は注意が必要です。

独立型

独立型は、キッチンをダイニングとリビングから独立させ、壁と出入口のある部屋にキッチンのみが配置されているレイアウトです。

独立した空間で集中して料理ができて、リビングから生活感があまり見えず、来客にも見られにくいというメリットがあります。壁際に食器棚を置けるなど、収納場所をたくさん確できるのも独立型の特徴です。さらに、料理の匂いがリビングに届きにくく、カーテンやカーペットなどに匂いがつきません。

しかし、外に匂いが届きにくい分、キッチンの中に充満してしまいます。湯気などもキッチンにこもるので、調理中は常に換気が必要です。

また、リビングが見えないので、家族に用があるときはわざわざキッチンから出なくてはいけません。食事後の後片づけなどにも時間がかかり、余計な手間が増えてしまう可能性があります。

キッチンの種類やレイアウトの決め方

ここまで、キッチンの種類やレイアウトなどを詳しく紹介しましたが、どの中で自分に合っているものはどれなのかと悩んでしまう人も少なくないでしょう。そこで、ここからはキッチンの種類やレイアウトの決め方を解説していきます。

  • 家族構成・生活スタイルに合うか
  • 調理スペースの幅は十分か
  • 身長に合う高さになっているか
  • 収納力がどのくらいあるか
  • 使いたい家電に合っているか

どんなポイントに注目して選べば良いのか分からないとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

家族構成・生活スタイルに合うか

キッチンのリノベーションで重要となってくるのは、家族構成や生活スタイルです。例えば、子供が小さければオープン型やセミオープン型がおすすめですし、子供が大きい場合や夫婦二人の家族構成の場合は独立型のレイアウトも良いでしょう。

普段の食事風景やキッチンの使用状況を思い出して、どのキッチンやレイアウトが合っているのかシミュレーションをしてみてください。

また、来客が多い方は、来客が来たときにどうおもてなししたいかも思い浮かべてみましょう。友人たちと楽しくお喋りしながら調理したいのであればオープン型やセミオープン型、事前に作った料理を提供したいのであればどんなレイアウトでも良いでしょう。

自分が何に重きを置いているのかが分かれば、おのずとどの種類やレイアウトが合っているのかが分かってきます。

調理スペースの幅は十分か

簡単な料理を数品しか作らないのであれば、調理スペースはあまり広くなくても良いでしょう。しかし、料理をするのが好きで盛り付けなどにもこだわっている、お菓子作りが好きでボウルや材料を置いても余裕がある幅がほしいといった方であれば、調理スペースの幅も必要になります。

食材や調理道具を置くだけで調理スペースがいっぱいになって食器を置くスペースがないとなると、料理ができたらその都度リビングに運ばなければいけません。さらに、温めるためにはまたキッチンに戻す必要があるなど、手間がかかります。

今使っているキッチンの調理スペースで十分と感じるのであれば、今と同じくらいの調理スペースのキッチンで満足できるでしょう。今のキッチンが手狭だと感じるのであれば、調理スペースの広いキッチンを選ぶと良いです。今のキッチンの状態と照らし合わせ、どのキッチンやレイアウトが良いのか考えてみてください。

身長に合う高さになっているか

キッチン選びにおいて重要なポイントの一つは、料理をする人の身長とキッチンの高さが合っているかです。キッチンが高い場合は、手が十分に伸ばせず調理がしづらいでしょう。反対に、キッチンが低い場合は身体を前に倒して調理しなければならないため、腰などを痛めてしまう原因になります。

 家族で誰が主に料理を担当しているのかを考えて、もっともキッチンを使用している人の身長に合わせて選んでください。

高さを決める公式には「キッチンの高さ = 身長 ÷ 2 + 5 cm」が用いられます。例えば、身長160cmの人は「160cm ÷ 2 + 5cm」という計算式になり、理想の高さは85cmです。

しかし、個人によって好みの高さは異なるので、ショールームなどで実際に設置予定のキッチンの前に立ち、調理をシミュレーションしてから購入を決定すると安心です。

収納力がどのくらいあるか

キッチンには鍋やフライパンなどのさまざまなものを収納する必要があり、もし収納し切れなければ食器棚などを追加で購入しなければいけません。追加で食器棚などを購入するとなると、せっかく広いキッチンにリノベーションしても、新たに買った収納でキッチンが狭くなるという本末転倒になってしまいます。

そんな事態にならないよう、家にある食器の数や必要な収納スペースなどを考えて、十分な収納力のあるキッチンを選びましょう。特に、オープン型で散らかったキッチンを見せたくないといった場合には、収納の確保が重要になります。

使いたい家電に合っているか

食器や調理器具の収納だけでなく、食洗機やオーブンなどの、今使っている調理家電を置くスペースのあるキッチンを選ぶのも重要なポイントです。炊飯器なども置かなければいけないので、キッチンの設置場所にコンセントがいくつあるかなども把握しておかなければいけません。

特に、食洗器はメーカーによって構造が違うので、取り付けができるかどうかを事前に確認する必要があります。後々設置ができないと分かると、最初からキッチンを選び直さなければいけないなんてことにもなりかねません。

設置したい調理家電があらかじめ決まっている人は、早い段階でリノベーションを考えている会社に相談しましょう。

キッチンのリノベーションをするタイミング

キッチンをリノベーションするタイミングは人によって違いますが、基本的にキッチン設備の耐用年数が約15年から20年なので、そのタイミングに合わせて行う人も多いです。キッチンに不便さを感じたり、不具合が出てきたりしたときがリノベーションを検討するタイミングといえるでしょう。

また、家族構成が変わって広いキッチンが必要になった、ガスコンロからIHコンロに変えたいなど、個人の要望によってリノベーションを検討するケースも少なくありません。その場合は耐用年数などを気にせず、思い立ったタイミングでリノベーションを行うのが良いでしょう。

キッチンリノベーションにかかる費用

キッチンのリノベーションをしたいと思ったときに気になるのが、リノベーションにかかる費用ですよね。キッチンのリノベーションは工事範囲によって費用が大きく変わるため、ここでは条件別に詳しく見ていきましょう。

  • レイアウトから変更する場合
  • 本体を変更する場合
  • 一部だけ変更する場合

しかし、ここで紹介する費用はあくまで目安です。キッチンの設備や追加オプションなどによって費用は大きく異なるため、必ず事前に見積もりをしてもらいましょう。

レイアウトから変更する場合

キッチンのリノベーションで一番費用がかかるのが、レイアウトから変更するケースです。キッチンの位置を変える場合は、水道とガスの配管の位置も変えなければいけません。調理家電にはコンセントを使用するので、電気配線の工事も必要です。さらに、換気扇の設置や排気ダクトの工事もしなければいけなくなります。

そのため、レイアウトから変更する工事を行う場合は150万円ほどかかると考えておいたほうが良いです。

アイランドキッチンなどの大型キッチンを設置するために部屋を拡張したい、キッチンを1階から2階にしたいなど、広範囲のリフォームが必要な場合は300万円ほどかかる可能性もあります。

本体を変更する場合

キッチン本体だけの交換でレイアウトは変更しない場合、基本的に本体の費用と取り付け工事の費用のみなので、費用を抑えられます。家に本来あったキッチンと同じ大きさのものを選んだ場合は、工事の費用がさらに安くなる傾向です。

使用するキッチンの設備や工事範囲によって費用は異なりますが、大体50万円〜150万円程度と考えておくと良いでしょう。壁紙・床材も張り替える必要があるといった場合は、比較的費用が高くなる傾向です。一方で、コンパクトなミニキッチンであれば、50万円以下で本体を変更してもらえることもあります。

一部だけ変更する場合

ガスコンロをIHに変更する、食洗器の取り付けをする、レンジフードを新しいものに取り換えるなどの、一部だけを変更するリノベーションの場合は、工事代を含めて大体30万円程度です。

しかし、コンロをIHにする際に電気工事が必要、食洗器を新設に給排水管やコンセントを設ける工事をしなければいけないといった場合は、さらに費用がかかる可能性があります。

キッチンリノベーションをする際の注意点

最後に、キッチンリノベーションをする際の注意点を紹介します。

もしキッチンを別の部屋に移動したいという場合は、配管も移動させなければいけません。床によっては配管の移動が難しく、大掛かりな工事が必要です。

さらに、配管と一緒に換気扇の排気ダクトも移動させねばならず、部屋によってはダクトが天井裏に収まりきらなかったり曲がったりしてしまいます。その歪曲した場所に油汚れなどが溜まり、掃除が大変になるといった悩みの種ができる可能性もあるでしょう。

キッチンを移動させる際は、配管や排気ダクトの移動についても考慮した上で、リノベーションを行うかどうかを検討する必要があります。

また、ガスコンロをIHにすると電気の使用量が増えるので、IHへの変更を検討している方は、アンペア数を見直す必要も出てきます。

さらに、マンションでリノベーションを行う際には、工事範囲や設備に制限がある場合があるため、ルールを確認してからリノベーションをしなければいけません。

マンションでのリノベーションについては、「マンションでリノベーションできるのはどこまで?費用や注意点を紹介」の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

まとめ

キッチンのリノベーションをする際には、キッチンの配置・種類・レイアウトなどのさまざまな点を考慮した上で、自分に合ったものを選ばなければいけません。そのためには、自分の家族構成や生活スタイルを見直して、必要な収納サイズや調理スペースを検討すると良いです。

キッチンのリノベーションには費用がかかるため、施工してから後悔しないためにも、信頼できるリノベーション会社に相談しながら行うようにしましょう。

どんなキッチンが良いのか悩んでいる、どこにキッチンのリノベーションをするか迷っているという方は、ぜひ山吉吉田にご相談ください。キッチンのリノベーション実績も豊富で、個人の要望にあったキッチンを提案いたします。ご相談はお問い合わせフォームから受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

こちらの記事もおすすめ

top

お問い合わせ

ご相談・ご質問等ございましたら、
お気軽にお問い合わせください。